水の一文字。

古くは秩父札所への巡礼道の一つでもであった釜伏峠越え旧秩父往還。峡谷沿いの難所を嫌い脇往還的な釜伏山と陣見山に挟まれた峡間に明治末から大正にかけて武甲山の石灰石輸送のため秩父鉄道が敷かれその後国道140号線が敷かれた。線路の後ろのコンクリートの塊は異様な感じさえする。

寛保2年旧暦7月末の大洪水では高台に避難できた人を除きこの付近一帯は人や家も田畑もすべて呑みつくされました。荒川が狭まるその地形故その後昭和になっても幾度となく水害に悩まされた狭間であったのです。

樋口の駅前に小学校があります。国道沿いのグラウンドを隔てる高い金網に「水」の一文字が記されています。現在の磨崖標ともいえるその標の高さが270年前の洪水時のその時の水位を今も伝えています。

峡谷のコンクリートの塊はかの武甲山の山肌を削り今に至ります。時代の流れは不思議な感じがします。

2019年1月9日   秩父鉄道。

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