夕陽の八海山。 ひとシーズンに何日あるかだろう快晴の冬の陽。 駆け足でローカル列車はやってくる。 冷たくなった風に追い立てられるようにハンドルを捌き帰路へと着く。 またね故郷の景色・・・。 2019年12月9日 上越線。
蒼き朝。 大白川からの一番列車が薄氷の張る時間に小さな駅に到着する。 駅前では送りに来た家の人の車でほんの少し混雑する。小さな駅だが結構な数の高校生が乗車する。そして列車は駆け足で来た最後の一人を乗せると小出へと発車する。 もうすぐ冬休みの彼ら・・みんな頑張れ。 2019年12月9日 只見線。
山里の季節は。 柿の木にはまだまだ柿の実がいっぱい。今年はことさら里に下りた熊をそんなところでよく見かけるという。 はしごは人さまが掛けたもんだよ熊さん・・・。 うろうろして鉄砲持ったのにぶたれるとあぶねぇすけ・・・出てくんなてぇ。 2019年11月10日 飯山線。
しぐれの頃。 朝方まで降っていた雨がやみ、日いちにち、一雨ごとに季節は進む。 しっとりと濡れた景色はなおさら冬の気配を見せ枯れたススキのような匂いを感じさせる。 この車両ももうすぐ見納めかと思うと感慨ひとしお。タイフォンを鳴らしさようなら。 2019年11月10日 飯山線。
刈入れが終わり。 秋の景色はもうすぐ白い季節の僅かな時間。 冬の匂いを連れてくる。 越後の古語で周りの山々の頂が白くなることを嶽廻りと呼び、雪おこしの遠雷を胴鳴りと呼んだその昔から変わることなく季節は廻り今に続く。 今年の山はどんぐりやブナの実も不作のようで里に下りてくる熊が多いと聞く。今朝もサイレンが鳴り行政無線は熊の出没を告げている。 2019年11月5日 只見線。
浅草岳は雲の中。 時雨の時のように雲がいくつも通りすぎる。パラパラと小さな雨を落としたかと思ったら冷たい風が吹き、そうかと思えば秋の名残の日差しが降り注ぐ。 関東人からすると秋から冬は晴れるもの、越後の人は時雨からやがて白い濛々とした季節の予感を感じる今日この頃。 それでもハレを願う気持ちはケを受け入れているからこそなのかもしれない。 列車が来る・・日差しが奪われ・・列車が通り過ぎるとしたたかな日差し。 2019年11月5日 只見線。
黄昏を背負い。 水上からの返しをどこで撮ろうか友人とあれこれ思案しながらロケハンを楽しむ。 ある意味ロケハンしている間の時間と会話が楽しい。そして彼の構図選択に刺激されるこれもまたさらに楽しい時間のひと時。 そう来るかぁ・・ なるほど・・ さすがだなぁ・・・。 楽しい時間はあっという間。 黄昏時は残照の雲を連れてやってくる。風が冷たくなってきた。 この後はいつもの飲み屋でふたり反省しない?反省会。そして太和屋の熱いお風呂で・・・。 2019年11月4日 上越線。
上越線の客ㇾ。 上越線にロクヨンの牽く客ㇾが運転された。 カシオペアなどのイベント列車が走ると逆にほとんど撮影に行かない普段ではあるがせっかくの上越線ということで六日町の友人と示し合わせて撮影に行ってきた。 考えてみると現役の頃の8702レ以来かもしれない・・・。 上越新幹線開業後、ロクヨンの石打バルブなどの貨物撮影には行ったが昼間の客ㇾはたぶんあけぼのの冬季遅れ以来かもしれない。もっとも鉄休業中の客ㇾやジョイフルトレインはほとんど知らないので当たり前だと言えばそれまでだが・・・。 何気に懐かしいなぁと見送りました。 2019年11月4日 上越線。
雨上がりの集落。 此処へ来るときはなぜかいつもギリギリになってしまう。追っかけをしているわけではないがなぜかそうなる。同行の彼とそんな話をしながらカメラをセットするとまもなくキハがやってきた。箱庭のような集落には気動車が似合う。 2019年8月29日 飯山線。
六十里越えを超えて。 田子倉湖ではこんな天気の日だしネタものもない日に他に人影は無く、いつものように六日町の友人とその後方々訪れる。 車内では色々な話に花が咲き、しまいには新潟~福島~長野までの珍道中。雨が降ったりやんだりの2泊3日。 六日町に戻れば大和屋旅館の源泉かけ流しは相変わらず熱い湯だったし、リトル北海道の酒はうんめかったし、魚野川の野宿も楽しかった。 感謝!。 2019年8月28日 只見線。