春の日差しがどこまでも続くように線路も延びる。
昼下がりローカル4連が田んぼの中を通り過ぎる。
そういえば何日か滞在していたのだが、昼飯の記憶が無い。たぶん食べなかったのだろう。
今でもそうだが、出かけるとどこか食堂やレストランへ入ることはめったに無い。
なんとなく恥ずかしいのと、人の中にいる事が嫌いだから。
まぁコンビニの弁当がイイところ。
あの頃はコンビニもなく、遠征でも初日のめしは自宅で作ったおにぎりを持っていったし、
水は水筒。冬、石打の駅にバルブに行ったときはおにぎりがカチンコチン、水筒はシャリシャリ
いっていた。
考えてみるとたまに食べる駅そばが贅沢だったなぁ。
今、この陸橋の上を車で通る。
助手席のかたわらには買ってきたおにぎりとペットボトル。
煙草を燻らせて。
横目で真っ直ぐな線路を見ながら。
1978年3月 見附~帯織。