道路がヘアピンの連続なら、鉄道は本当にほぼ真っ直ぐに登る。
これが旅人の率直な感想かな。
ラックアンドピニオンのアプト式から粘着運転になっても66.7パーミルの坂道は立っていても傾斜を
感じるほど。
トンネルと橋脚の連続。藪を書き分け斜面を登ってきた。
モーター音がトンネルにこだまして後押しを受けた列車が登って来る。
鉄橋の上をゆっくりとゆっくりと。
今は麓では細々とホイッスルを響かせている。
EF62はいなくなったけど、いつかまたここに列車が走ることがあるような気がしている。
1979年4月 横川~軽井沢。