はくたか、越後へ舞い降りる。

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きょう最後の日を浴びて。

 

はくたかは終着を目指す。

 

 

山の上から、トーキーの映を見るように過ぎる一瞬。

田んぼの土の匂いが風に乗って届いてくる。

はくたかが遠くで羽を大きくはばたくと。

 

暫しの、休息の地へもう少し。

 

 

2009年6月1日               石打~越後湯沢。

 

木漏れ日の桜。

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境内には桜の木。

 

明日はここで集落の人々が集まるそうだ。

花見で一杯かぁ・・・。

 

夕方の淡い陽射しに、桜は明日の〝ハレ〟の日を楽しみにしている。

 

今宵、ひとり野宿で一献傾けよう。

独り前祝。

 

 

2010年4月28日                塩沢~上越国際スキー場前。

 

こっちじゃないよあっちだよ。

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列車に乗ると右か左かは重要。

 

指定席券を買っておいて、実は自由席に並んだりする。

隣の席を含め、室内の雰囲気が悪ければ選択肢があるから。

 

それにしても今日は左でしょう。

 

 

2010年4月18日                  大沢~上越国際スキー場前。

 

車窓から横眼で。

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乗客は魚野川から東山の扇状地を見、遠く輝く越後三山に眼を見張るであろう。

 

30数年前、父と一緒に「とき」の食堂車の大きな窓から見たあの景色だ。

小刻みに揺れるテーブルで食べたハンバーグの味は今でも覚えている。

楽しいとおいしいと素適と。

 

春のぽっかり雲が日なたと日陰を交互に造る。

列車はものともせず矢のように射して行く。

 

 

2010年4月18日                   大沢~石打。