面影。

江戸時代の昔はどうかわからないが少なくとも明治の時代から農家の家系ではない自分にとって土間がある景色は幼いころ近所の仲間の家で見たきりだ。

黒光りしデコボコとした固い土間の感触は今でもはっきり覚えている。そのひんやりとした空間を想い出した。

今は文化財になっている此処でも・・・。

2021年8月8日   魚沼界隈。

朽ち行くオロネ。

何だろう、此の姿は・・・。

何年か前に尋ねて現状は予想していたのだが・・・。

上条から石峠に向かう国道からも其の姿は遠くに見え隠れしていたのだがこんなになってしまっていたとは・・・。

2両いたオロネの1両はすでに現地で解体されたのであろう、先頭の96は森に飲み込まれている。

鉄道遺産の基準ってどうやって決めるのかは知らないが10系寝台って貴重だと思うのは自分だけだろうか・・・。

在りし日の10系A寝台を従えた天の川。

たぶん、朽ち果てた車輛の区名標からするとひょっとしたらこの写真の車輌だったりして・・・。

2021年8月9日   旧守門村界隈。

1976年8月     石打駅。

久しぶりの景色。

台風が近づく夕暮れ前。西の山際の僅かな雲の隙間から弱い日が見え隠れしている。

列車が通り過ぎる時その僅かな残光が少しだけ列車を照らした。ほんと僅かだけ・・。

稲は出穂の季節を迎えた。実りある季節を無事迎えられるよう列車を見送った。

2021年8月8日   上越線。