乾布とルーペとセコニック。

セコニックのL448とウイスタのルーペ、それと乾布。

デジタルカメラになりバックモニターで乾布とルーペを使うなんて想像もしなかった。

 

この写真8×10がカンボ、レンズは見えないがたぶんジンマーのイメージサークルの大きい360ミリ。撮影しているのはウイスタの4×5VX、レンズはジンマーの180ミリ。

 

24歳の自分がやけに生意気そうだ。

ゼンマイ式のレリーズでの一コマ・・・そういえば前の晩も此処で野宿だったなぁ・・・。

 

 

1987年5月         水上 上の原高原。

ススキの道。秋に向かう。

まだ日差しが夏の終わりから抜けきらないでいる。それでもススキは季節を先んじて秋を連れてくる。

色づき始めたのはススキだけじゃなくてオスのアキアカネが自らの体を色付け山から下りてき始めた。その姿はまるで秋にブナ色になる鮭のようだ。そばを流れる大河信濃川に鮭が上がってくるのにはもう少し時間がかかる。

のんびりとした時間が流れる傍で短い秋に向かうひと時。まだ暫く冬の足音を聞くことが嫌なそんな夕暮れ。

 

 

2017年9月9日     飯山線   越後岩沢~下条。

今更はじめての邂逅。

今更ながら新潟色初めての撮影となりました。

現役時代の70系を少なからず知る自分にとってはいろんな意味で懐かしく、当日ご一緒させていただいた彼はこれまた自分と同学年なので昔話に花が咲き楽しい撮影行と相成りました。そして此処の撮影場所でその彼に紹介をいただいたのが鉄道雑誌の記事はもちろんのことブログ「新潟鉄道記」でおなじみ新潟鉄道写真界の重鎮N氏。ご挨拶をさせていただくとこれまたびっくり、なんと1980年代に宇都宮でご一緒させていただいていたとのこと、更にはご飯も一緒に食べましたねと言われてしまったのでした。当時たぶん長岡の技科大出身のI氏とすでに知り合いでそのI氏と自分の撮影行でお会いしたのではと、おそらくゴハチの172番の宇都宮運転所のときだったのかもしれません。

そしてもちろん自分の兄貴のことは存じているとのこと、またこの拙い自分のブログも拝見いただいているとのお言葉。まったくもって恐悦至極の境地でありました。

 

ほんとびっくりの一日でした。そして改めてこの場を借りて感謝申し上げます。そしてそんな出会いを作ってくれた六日町の大切な友人にも感謝します。

 

 

 

2017年9月9日          信越本線   塚山~越後岩塚。

初秋の山里。

二人して秋の一日。

 

黄金色の想い出。

傍らには友が居て言葉を交わす。

いつもは独り言をブツブツ言いながら撮ることが多い。

今日はこんな日差しが素敵な此処へ案内してくれてありがとう。

あなたの明日に幸あれと。

 

 

2017年9月9日      飯山線   越後岩沢~内ヶ巻。

 

 

四十日の秋色。

午後の陽に往く129系。

 

稲穂が色づき始め、トンボが山から下りてくる。

遠く巻機山からどんどんと雲が流れてくる。明らかに天気は下り坂。

 

帰り道トンネルをくぐると陽の無い景色。

今日の陽を心の中にしまって帰ろう。

 

 

2017年9月1日       上越線   六日町~五日町。

天野沢の色。

久しぶりの天気に関越道を北上する。

水上の手前で幾本かの列車を撮影する。

 

一昨年登った谷川岳の稜線がくっくりと見える。天神尾根からオキの耳そしてトマの耳・・・。一ノ倉岳から茂倉の稜線は向うに越えなければ見えない。

 

 

見てみたい・・・。

 

 

気が付くとトンネルを超えていた。

 

 

そして夕方いつもの処へ。

残念ながら彼方の国境稜線は夕方近くになると重い雲に閉ざされてしまった。それでも名残の陽が田んぼと一緒に往ってしまう列車を照らしていた。

 

虫の音に追い立てられるようにハンドルを捌き坂を駆け下り家路へと急いだ。

 

 

 

 

2017年9月1日        上越線   塩沢~上越国際スキー場前。