特急白根が日本一短いトンネルを抜ける。

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「白根」の最後尾がちょうどトンネルに架かっている。

そう、日本一短いトンネルへ。

 

左の階段を上りここまで上がってきた。

今だったら反則でしょう。

 

 

線路も下の国道も、例の八場ダム問題でやがて使われなくなってしまう。

ここは本体ダム堰堤より下流としても付け替えになってしまう。

 

最近もたまには車で通るのだが電車は撮ってないなぁ

 

 

1979年4月                  岩島~川原湯。

 

DE10川越線の貨物。

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中学に通っていた頃の通学路途中。

 

この写真を撮った頃は高校生だったのでふらりとバイクで来たのだろう。

なにせ、当時住んでいた家から、ものの5分。

 

武蔵野の面影。

雑木林と田んぼ・・・。

 

懐かしい。

 

 

1979年4月                 日進~指扇。

 

EF63×2+EF62で峠の釜めしの駅。

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峠から列車が下りてきた。

 

ホームの反対側では売り子の声。

シェルパはすぐに役目を終え機回しに回る。

 

夕暮れが近づく横川の日常。

 

 

1979年4月                        横川駅。

 

秩父路、春間近。

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秩父鉄道を撮りに行ったのは久しぶり。

 

高校へ入学し暫らくした頃、長瀞から通っているひとりの友人との話の中で

彼の父親が秩父鉄道の保線の仕事をしていることを知った。

 

「ダイヤもらえないかなぁ」

「聞いてみるよ」

暫らくすると、原本は無理だけどコピーならいいと返事が返ってきた。

 

彼の父親が休みの日に合わせて長瀞の自宅まで行き、お礼もそこそこに近所の文房具屋へ行って、平日、休日のダイヤのコピーを取らせてもらった。

 

旧型電車やデキ、ED38・・・。

バイクに三脚をくくりつけ、カメラバックを背負って、いろんなところに行ったなぁ。

 

 

彼の父親が亡くなってずいぶん経つ。

いつもこんな風に一生懸命仕事をしていたのだろう。

 

「ダイヤ、ありがとうございました」。

 

 

2010年2月9日                        長瀞駅。

 

高原の街に。

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初めて訪れた軽井沢。

 

どこか日本離れした景観。

風も空気も輝きが違う。

 

山男いやシェルパが似合うそんなところ。

 

 

峠の持つ性格であろうか。

登るだけの峠なんてそれまで経験したことが無かった。

 

 

1979年4月                       横川~軽井沢。

 

碓氷峠EF62・321レ。

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道路がヘアピンの連続なら、鉄道は本当にほぼ真っ直ぐに登る。

これが旅人の率直な感想かな。

ラックアンドピニオンのアプト式から粘着運転になっても66.7パーミルの坂道は立っていても傾斜を

感じるほど。

 

トンネルと橋脚の連続。藪を書き分け斜面を登ってきた。

モーター音がトンネルにこだまして後押しを受けた列車が登って来る。

鉄橋の上をゆっくりとゆっくりと。

 

 

今は麓では細々とホイッスルを響かせている。

EF62はいなくなったけど、いつかまたここに列車が走ることがあるような気がしている。

 

 

1979年4月                         横川~軽井沢。

 

春の陽の河原で。

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石打駅でバルブを終え、少し待合室で寝た後、一番電車に乗って中里へ。

 

それでも、石打から中里までの僅かな間、眠りをむさぼる。

駅前に立つと案の定まだ寝不足ではあるけれど、凛とした空気に触れ、一気に元気になる。

鉄橋へ向けて、まだ閑散とする駅前の坂を下りて左に曲がると、朝陽が正面から射してくる。

 

「良い天気だ」。

橋の上から眺める鉄橋の下、魚野川の河原には名残の雪。

「きらきらだ」。

 

太陽が上がってくると土の匂いと川の風が混じりあう。

「あぁ気持ち良い」。

 

 

昨日の夜見たEF16の12番が下ってきた。

昨日の疲れを微塵も見せずに国境を駆け下ってきた。

心なしかモーター音は春の日差しを浴びてか、軽やかに聞こえる。

 

上野に向かう一番の「とき」が上ってゆく。

車窓から、残雪の山、きらきらと輝く川。

もうすぐ長いトンネルを抜けるよ。

 

 

1979年3月                      越後中里~土樽。

 

春休み・石打駅。

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高校2年に上がろうとする春休み。

 

夜の石打駅にまたもややってきた。

山にはまだ雪が残るこの頃、寒さもものともせず終夜バルブ。

 

 

列車接近を知らせるブザー音。機関車嘶くホイッスル。

明るい構内をあっちへ行ったりこっちへ行ったり。

次々と来る列車たち。

みんなかっこいいぞ。

 

25パーミルへモーターを唸らせ夜のしじまに突っ込んでゆく。

 

列車が行ってしまうと、もうすぐ春だと雪の隙間の土のにほいが、遠くから線路を伝って

かすかに感じることが、僕の春休み。

 

 

1979年3月                            石打駅。

 

犬走りを歩いて。

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水上から湯檜曽まで。

水上鉄橋の先の踏切から奥利根館の脇のつり橋まで線路際を歩いた。

遠くからモーター音。

堂々4パン。

 

銀箱と三脚が湯檜曽の駅に着く頃はさすがにちょっと重いと感じた。

 

 

1979年3月                水上~湯檜曽。