小さな駅。

昨夜は久しぶりの野宿。冷え込みは大したことは無く日の出前からそそくさと撮影に向かう。

小さな駅に一番列車が到着する。ここへも高校生の送りの車が列車到着前5分から30秒前に6~7台は来ただろうか。道も空いていて信号も少なく毎日のルーティンなのだろう。

自分も去年まで娘の送り迎えをしていたからなんとなくその時間感覚は分からなくもない。

気を付けて行って気を付けて帰ってきてね。

2019年12月17日   只見線。

黄昏の頃。

茂倉岳から右へ腕を広げて国境稜線を望む駅。

関越自動車道が駅のすぐそばにありひっきりなしに車が通る。そして駅前の小さなスキー場が閉鎖されてもうずいぶん時間が経つ。

川端康成が「ラッセルを三台備えて雪を待つ、国境の山であった。」と小説雪国で書いた。

内田百閒が「出るとすぐ左に見える山の腹の斜面で、スキーをしていた。本当に辷っているのを見たのは初めてである。」と小説雪中新潟阿房列車で書いた。

引き込み線は無くなり官舎等の設備は近代化され無機質なものとなり、無人駅となった。

新幹線開業前の大動脈としての上越線に想いを馳せてもしようがないのかな。あの頃を知るものにとってはそれでも忘れることの出来ない駅であることは確かだが。

2019年12月16日   上越線。

未だ雪来ず。

一度積もった雪は解けてしまった。根雪にはならず。この先の天気予報では年末寒波が来るかどうか。

冬枯れの岩原に冬の陽はなんだか不思議な感じがする。のんびりと車を停めて数時間に一本となってしまった列車を待つのは悪い気はしないが・・・。

2019年12月16日   上越線。

冬の陽。

冬至に向かう今は本当に陽が陰るのが早い。日の入りだけでも夏至と比べたら二時間半も違うのだから。

日陰で足踏みして列車を待つ。

中学高校の頃は今と違って高機能な下着も無くよくあんな環境で撮影に行っていたものだと思う。まぁそう感じるのは歳をそれだけ取ったということでもあるけれど。同級の友と暫しそんな会話で盛り上がる。

撮影が終わると二人して小走りに車へと戻る・・我先にと・・・。

2019年12月9日   只見線。

蒼き朝。

大白川からの一番列車が薄氷の張る時間に小さな駅に到着する。

駅前では送りに来た家の人の車でほんの少し混雑する。小さな駅だが結構な数の高校生が乗車する。そして列車は駆け足で来た最後の一人を乗せると小出へと発車する。

もうすぐ冬休みの彼ら・・みんな頑張れ。

2019年12月9日   只見線。