独りで願書を出しに行った熊谷で。

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県南の大宮へ住んでいて高校進学の選択基準。

1 同じ中学の誰も希望しない学校。

2 電車通学が出来る学校。

3 都心ではなくローカル、出来れば電車の写真を撮るのに都合の良い学校。

 

ということで選んだのは熊谷。

なんたって、高崎線、秩父線、東武妻沼線の各線が撮影することが出来、尚且つ、上越、両毛、吾妻の各線のアクセスが良い。 

 

決まりです。

 

 

当然、地元から通う生徒はいなく先生からも、なぜかと言われた。

願書を取りに行くのも、出しに行くのも、受験もすべて独り。

 

「からっかぜ」がコートの襟を立てる。

 

 

1978年1月    秩父鉄道 熊谷駅。

 

雪が降った翌日に121レに乗って。

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ゴハチの牽く121レに乗って小山へ、さらに両毛線に乗り換え大平下へ。

 

雪が降った翌日の北関東の朝はキンとして気持ちよい。

眼を上げると赤城や足尾山地は白く、足元の雪は表面が硬くなり中はサラサラ。

長靴の足は銀箱と三脚を提げ楽しく歩く。

 

三脚にカメラをセットし、やれヨッコイショと銀箱の上に座り、駅で買ってきたパンを頬張り

大平下駅前の自動販売機で買った暖かいコーヒーで一息つく。

 

 

 

1978年1月    大平下~岩舟。

 

宮浜で重連、ゴハチだけれども。

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雪が降った翌日か。

影が伸びている、自分の影が。

 

稲を干す竿はいつまでこうしてあったのか思い出せない。

ここまでどうやって雪の畦を歩いてきたのか思い出せない。

 

季節の移り変わりすら見過ごしたことを今になって思い出した。

 

 

1978年1月   東大宮~蓮田。