帳降りる頃。

帳降りる頃、星々が輝きだした。暫くすると甲斐駒の稜線に雲が湧いてきた。

やがて空一面に雲がせり出しあっという間に星々の輝きは奪われてしまった。

誰もいない田んぼの傍らで3時間、結局、空はこれきり晴れなかった。

10時過ぎに撮影が終わると野宿場所へ移動。一献始めると目の前の木に動く影、目を凝らすと正体はムササビのようだ。しばらく眺めていると飛んだ~。三十数年前に北海道で見た以来。その時は同じ日にヒグマの足跡やフンを見たんだっけ。今日はツキノワグマ出ないでくれよと願いテントにもぐりこんだ。

2020年3月12日   小海線。

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