今日、夜行列車が消える。 一晩中、水銀灯が消えることの無い構内。 幾本もの夜行列車が、真夜中のサミットを越えて行き来した。 発車のホイッスルそして警戒音。 眼を瞑るとありありと目蓋に映る。そして聞こえる。 上越線を越えた夜行列車たちよ、さようなら。 ひとしきり、ため息をついただけ。 1979年3月 上越線 石打駅。